9月は「SDGs普及啓発強化月間」です!県では「みんなでSDGs!」を合言葉に、地域課題の解決に取り組む企業や団体と連携し、県民参加型イベントを実施しています。
同イベントの一つとして連携した村づくり計画課では、農林水産業の活性化や地域経済の発展を目指し、各地域の特色ある農業・食文化・自然資源を生かした「滞在型ツーリズム」の可能性の探求や、持続可能な地域づくりに取り組んでおります。
今回の「グリーン・ツーリズム講演会」では、石川県能登地域の事例報告、金武町の県内実践事例報告、パネルディスカッションが行われ、参加者にとって、地域の持続可能な未来や新たな交流のあり方について理解と関心を深める有意義な機会となりました。
能登地域(石川県)における農家民宿・修学旅行の取り組み

トークセッションでは、登壇者の「一般社団法人 春蘭の里」代表理事・多田真由美様と、コーディネーターを務める「一般財団法人 都市農村交流活性化機構」探求的学習チーム長・花垣紀之様により、「春蘭の里」における先駆的な取り組みが紹介されました。

世界農業遺産に認定された能登の里山里海において、豊かな自然や伝統文化を活かした体験型交流を行う農家民宿を集落全体で運営しています。
山菜採りやキノコ狩り、各農家の特技を生かした体験を提供するほか、輪島塗のお椀で味わう郷土料理の提供や地元の祭りへの学生参加など、地域文化の継承に取り組んでいます。
「行政に頼り切らず、行政が思わず応援したくなるような地域づくり」を理念に掲げ、過度な補助金に依存せず、若者が暮らせる自立した経営目標を設定し、地域の繋がりや暮らしを守ることを重視しています。
平時から山水道や小水力・太陽光・水素発電などの自律した生活インフラを独自に整えていたため、能登半島地震の際も早期に復旧し、避難者やボランティアの受け入れ拠点として機能しました。
今後は、日常の自律した暮らしが災害時に発揮した強みを伝える「震災学習プログラム」として学生を受け入れるほか、新たな交流拠点づくりや情報発信を通じて関係人口の創出を目指しています。
沖縄県内の先行事例 金武町「ネイチャーみらい館」
金武町初の収益事業を目的とした公設施設で、スタッフの9割を地元住民が占めています。
最大120名収容の宿泊コテージや県内最大級(72区画)のキャンプ場を備えた自然体験拠点です。

コテージ・キャンプ場の運営、億首川でのマングローブカヌーや特産・田芋の水田を活用した田んぼ遊び体験、宜野座村との広域教育民泊の受入、子どもキャンプや環境保全活動などを展開しています。
本部スタッフによる「24時間常駐体制」で急病や緊急時にも迅速に対応できる点や、他地域にはない田芋水田での独自の体験プログラムが大きな強みです。
受入家庭の過度な負担・疲弊を防ぎ、温かいおもてなしを維持するため「連続受入を行わない」という原則を守っています。単なる集客施設ではなく、体験を通じて感動を届け「金武町ファン」を創出することを大切にしています。
今後は、民間の知恵を結集した「金武町ツーリズム推進協議会」を軸に事業者連携やウェルネス等の新コンテンツ開発を進め、地域から愛され必要とされる持続可能な組織作りを目指しています。
おきなわグリーン・ツーリズム講演会 パネルディスカッション

「特定非営利活動法人 おおぎみまるごとツーリズム協会」宮城様(左)
「ネイチャーみらい館」河上様(中央)
「宮古島さるかの里」松原様(右)
パネルディスカッションは、ご登壇いただいた多田様、河上様に加え、「宮古島さるかの里」代表の松原様、「特定非営利活動法人 おおぎみまるごとツーリズム協会」理事長の宮城様をお迎えして行われました。
宮古島さるかの里では、受入民家のプロフィールやルールを「見える化(お家泊)」し、徹底したアレルギー・衛生管理のもとで人と人との温かい繋がりを重視した地域密着型民泊での体験を提供しています。
高い満足度からリピーター率は約7割に達しています。
大宜味村・国頭村・東村では、3村が連携して、民泊の受入窓口の一元化や共通マニュアルの策定、24時間の緊急対応体制を確立しています。
世界自然遺産や長寿の食文化などの強みを活かし、教育旅行のみならず海外インバウンドの受入も進めています。
参加者からは「インバウンド客の受け入れ検討」や「地域の伝統行事と観光客との調和」についての質問が寄せられました。地域の神聖な伝統行事や神事における過度な観光化や地域摩擦を防ぐため、地域住民の意向尊重や事前マナー教育を徹底していることなどが共有されました。また、ツアー収益の芸能保存会等への還元を通じて、地域と観光が双方でメリットを得られる関係構築を図っています。


グリーン・ツーリズムや民泊を通じた「自然体験」や「人との交流」は、単なる観光にとどまらず、地域の豊かな自然や伝統文化、人々の温かい暮らしを未来へと繋ぐ大切な営みです。
地域に根ざした身近な暮らしの中にこそ、持続可能な社会を築くための気づきや学びが詰まっています。地域を訪れる一人ひとりの体験と共感を大きな原動力として、豊かな自然と笑顔溢れる未来を目指し、私たちも身近な一歩からSDGsの取り組みを進めていきましょう。
各団体情報
〇団体名:春蘭の里
〇所在地:石川県鳳珠郡能登町宮地16−9
〇公式サイト:https://shunrannosato.info/
〇団体名:ネイチャーみらい館
〇所在地:沖縄県国頭郡金武町金武11818-2
〇公式サイト:https://www.nature-kin.com/
〇団体名:NPO法人おおぎみまるごとツーリズム協会
〇所在地:沖縄県国頭郡大宜味村字田港1357-18
〇公式サイト:https://ogimi-tourism.com/
〇団体名:合同会社 宮古島さるかの里
〇所在地:沖縄県宮古島市城辺字友利149-18
〇公式サイト:https://www.ggt-sarukanokai.jp/
〇団体名:沖縄県農林水産部村づくり計画課
〇所在地:沖縄県那覇市泉崎1-2-2
〇公式サイト:https://www.pref.okinawa.jp/kensei/kencho/1000011/1017655/1017679.html
「おきなわSDGsプラットフォームサイト」に関するお問い合わせ先
【おきなわSDGs プラットフォーム事務局】
E-mail: platform[@]okinawa-sdgs.jp