グリーンフィールド沖縄株式会社
常務取締役 大城 千賀子さん
経営企画室 マネージャー 高良 実幸さん

第3回認証制度で認証された企業のうち「グリーンフィールド沖縄株式会社」について、同認証制度に申請された取組をピックアップしてご紹介します。
グリーンフィールド沖縄株式会社は、沖縄県那覇市に本社を置き、沖縄県産野菜をはじめとするカット野菜の製造・販売や、原料となる野菜の生産活動に取り組む企業です。「野菜で未来をつくり、人と地球を美しく」をビジョンとして掲げ、安定した野菜の提供を通じて、沖縄県の野菜業界をけん引する企業を目指しています。新鮮な野菜をそのまま料理に使えるカット野菜として届けるだけでなく、生産、加工、物流の各段階において、安心・安全と持続可能性に配慮した事業を展開しています。また、食品安全や衛生管理にも力を入れており、FSSC22000やGLOBALG.A.P.といった国際的な基準も踏まえながら、品質とおいしさにこだわった商品づくりを進めています。また、全社員の平均年齢が37歳(正社員のみでは34歳)と比較的若く、新しい取組にスピーディーかつ柔軟に対応できる点も当社の強みです。
2030年のSDGs達成に向けては、沖縄県産野菜の安定供給や食料自給率の向上、本島・離島における物流課題への対応、地産地消による持続可能な食農産業の発展を目指しています。さらに、社会的支援が必要な方の雇用、健康寿命の延伸につながる食生活の推進、人・社会・健康に寄り添う商品の提供にも取り組んでいます。

食品安全・労働環境・環境保全を大切にした、持続的な生産活動
当社では、安全・安心な農産物を安定的に届けるため、食品安全・労働環境・環境保全の3つの視点を大切にした生産体制づくりに取り組んでいます。その一環として、自社施設でのGLOBALG.A.P.認証取得を進めています。
GLOBALG.A.P.とは、農産物を「安全につくる」だけでなく、農場で働く人の環境を整えること、農薬や肥料を適切に管理すること、水や土などの自然環境に配慮することなど、農業を持続的に行うための国際的な基準です。つまり、消費者にとっては「どのように作られた農産物なのか」が見えやすくなり、生産者にとっては日々の作業や管理方法を見直すきっかけにもなります。
認証取得を目指したのは、取引先から国際基準の認証取得を求められる中で、栽培から加工まで一貫した品質管理を徹底し、より安心・安全な商品を届けたいと考えたためです。当社の加工工場では、すでに国際的な食品安全規格「FSSC22000」を取得しており、国際基準の食品安全システムを運用する土台がありました。一方、肥料の管理や環境保全など農業特有の要件については、新たな知識の習得が必要でした。そこで、アドバイザーを招いた勉強会や、グループ会社の沖縄ファームの事例を参考にしながら、水耕栽培に適したルールづくりに取り組みました。一つひとつの工程を丁寧に見直し、現場スタッフとともに改善を重ねてきたことが、認証取得につながっています。
また、認証を取得するだけでなく、認証後も「望ましい農場管理の基準」を維持していくためには、社内で知識や技術を継承していくことが重要です。そのため当社では、GLOBALG.A.P.監査員の育成にも注力しています。外部研修の受講や、水耕栽培に詳しい専門家からの技術提供を通じて、基礎知識や技術の習得を進めています。


農業体験を通じた、食育と未来の担い手づくり
当社では、沖縄県内で作られた野菜や農業の現場に触れる機会をつくることで、食育の推進や、将来の農業の担い手づくりに取り組んでいます。「育てた野菜はいのちを繋ぎ、自然の恵みは無駄にしてはいけない」というテーマのもと、苗植えや収穫などの農業体験を通じて、子どもたちに「野菜をつくること」「野菜をたべること」の大切さを伝えています。
2025年5月及び11月には社員やそのご家族向けの「水耕栽培ハウス見学ツアー」を、10月には小学生のサッカークラブと「水耕栽培ハウスの収穫体験」を行いました。当日は、「水耕栽培って何?」を学ぶ座学や、水耕リーフレタスの収穫体験を行いました。子どもたちからは「新しい農業を知ることができて驚いた」「とてもシャキシャキでおいしい!」といった声が寄せられました。また、一緒に参加した従業員からも、「子どもの食育につながった。収穫した野菜を自分から食べてくれた」といったうれしい反応がありました。
普段、スーパーや食卓で目にする野菜も、種や苗から育ち、生産者の管理や気候への対応、収穫・出荷までの多くの工程を経て届けられています。こうした過程を実際に知ることは、食べ物を大切にする気持ちを育むとともに、農業の意義や地域の食を支える人々の役割への理解を深めるきっかけになります。さらに、農業を「大変な仕事」としてだけでなく、地域の暮らしや食を支える大切な仕事として知ってもらうことで、将来的に農業に関心を持つ人材の発掘にもつながります。今後は、水耕栽培ハウスを活用した「見学ツアー・収穫体験」を引き続き企画し、幅広い世代に案内・受け入れていく予定です。

今後の展望
グリーンフィールド沖縄株式会社は、沖縄県が認証する「おきなわSDGs認証制度」の第3回認証団体として認証され、おきなわSDGsプラチナパートナーとして活動しています。
当社は、今後3つの取組に力を入れていきたいと考えています。1つ目は、県産葉野菜の生産拡大です。沖縄県で葉野菜を育てるのに有効な水耕栽培は、市町村の休耕地の活用にも有効であり、各地からお声掛けをいただいています。沖縄県における葉野菜は、県外調達に頼ることが多いのが現状ですが、挑戦を続けることで、県民の皆さまが県産野菜を食べられる機会を増やしていきたいです。2つ目は、親子で参加できる職業体験の開催です。「職(働くこと)」と「食(食べること)」をつなげ、次世代への食育を進めるとともに、将来的には地域の学童などの子どもたちの受け入れも目指します。3つ目は、GLOBALG.A.P.認証の価値の発信です。安心・安全な野菜づくりの取組を、県民の皆さまに広く知っていただけるよう、セミナーなどの機会を増やしていきたいです。
当社では、このような取組を通じて、おきなわSDGsプラチナパートナーとして沖縄の「食」と「農」の未来を支えていきたいです。
第4回認証制度への申請を検討している企業・団体へのメッセージ
おきなわSDGs認証をいただいたことで、社員一人ひとりが自分の仕事に自信を持てるようになり、あらためて自社の事業の意義を社内に伝えることができました。認証を継続的に目指し続けることで、社員と社会をつなぐ活動をさらに増やしていきたいと考えています。
これから申請を検討されている企業・団体の皆さまにも、ぜひチャレンジしていただければと思います。
グリーンフィールド沖縄株式会社
所在地:沖縄県那覇市港町4丁目2番地
ホームページ:トップページ | グリーンフィールド沖縄 株式会社
「おきなわSDGsプラットフォームサイト」に関するお問い合わせ先
【おきなわSDGs プラットフォーム事務局】E-mail: platform[@]okinawa-sdgs.jp