今回は、食品ロス削減ショップ ecoeat 那覇与儀店さんの活動をご紹介いたします。

食品ロス削減ショップ ecoeat 那覇与儀店
玉城 淳一郎さん
玉城 郁子さん
ecoeat 那覇与儀店について
食品ロス削減ショップecoeat那覇与儀店は、賞味期限や販売期限、規格外などの理由で、まだおいしく食べられるのに廃棄されてしまう可能性のあった食品を企業から買い取ってお得に販売し、その利益を活用した食糧支援に取り組んでいます。
食品メーカーや商社、小売店が廃棄する食品の量は年々増えており、本来食べられるのに廃棄される食品は全国で472万トン(2022年度)にものぼります。
開封前の加工食品には「消費期限」と「賞味期限」があり、一部を除いてどちらかの期限が表示されていますが、皆さんはその違いをご存じでしょうか。
「消費期限」は安全の期限です。お弁当や調理パン、 パックのお肉などは密封や殺菌がされておらず、期限を過ぎると傷んでくるため、消費期限切れの食品は食べてはいけません。「賞味期限」はおいしさの目安です。缶詰や瓶詰、ペットボトル、レトルトなどは密封や殺菌がされているので、期限を過ぎても安全性はなくなりません。
また、急激においしさが損なわれるわけではないので、賞味期限が切れてもおいしく食べることができます。
ecoeat那覇与儀店では商品ごとに試食をして、安全性はもちろんおいしさを保てる期間も確認し、その期間内で販売して食品ロス削減に取り組んでいます。

食品ロス削減と沖縄の貧困問題
食品ロス削減に取り組んだきっかけは、沖縄の貧困問題に直面したことです。
沖縄の子どもの相対的貧困率は29.9%で、全国平均の約2.2倍にものぼります。
もともと学習塾を経営していたのですが、塾に通えなくなったり、満足に食事ができない子どもたちを目の当たりにしました。
沖縄でも毎年多くの食品が廃棄されている一方で、お腹を空かせた子どもたちがいることにジレンマを感じ、ecoeatの活動を通して食糧支援することにしました。
この活動が安定してきたら、将来は学習支援の活動もスタートしたいと思っています。
地域に広がる食品ロス削減の輪
ecoeat那覇与儀店の入り口には、ecoeatの取り組みや消費期限・賞味期限の違いの説明文を掲げており、初めて来店したお客さまには私たちの活動内容を説明し、理解してからお買い物してもらっています。
賞味期限や食品ロス削減の正しい知識を伝えることで、家庭からの食品ロスを削減できることが願いです。
また、販売している商品をよりおいしく食べられる調理法なども共有し、お客さまとコミュニケーションを取ることを大切にしています。
時には、「この間買った商品で、こんな料理を作ったよ」とお客さまからおいしいレシピや活用法を教えてもらうこともあります。
店内には、パンやお米などの主食から、お肉、お菓子、レトルト、調味料、ドリンク、アルコールなど、幅広い商品がずらりと並んでいます。
ecoeatは、大阪を拠点に全国で32店舗を展開しており、そのうち8店舗はショッピングモール内に出店しています。ecoeatの理念に共感していただいていることはもちろんですが、その集客力も魅力に感じてもらっているようです。
全国からさまざまな種類の食品が集まるので、沖縄ではなかなか見ることができない珍しい県外の商品が並ぶことも多く、お客さまに喜ばれています。特に賞味期限が近い商品はポップでお知らせしているのですが、それを選んで買ってくださる方も多く、食品ロス削減の意識が広がってきていることを感じています。
企業は商品を廃棄しないで済み、お客さまはお得に買い物ができ、私たちはその利益で、生活にお困りの方やこども食堂、福祉施設などに食糧支援を行っています。
お客さまや食品に関わる企業、そして販売する私たちが仲間になって、みんなで支え合って笑顔になれる、そんなサイクル「ハッピーエコリサイクル」を作れるように頑張っており、補助金や助成金などに依存せずに自立することで、継続性をもった食品ロスの削減と食糧支援に取り組んでいます。




△さまざまな商品が並ぶ店内
今後の取り組み
沖縄の食品ロスゼロと生活困窮者ゼロの地域を目指す「ゼロゼロ地域創生」に取り組んでいます。
この取り組みはSDGsプラットフォームプロジェクトに認定されており、一緒に活動していただける企業や 団体を募集しています。
▷プロジェクトチーム#001「ゼロゼロ地域創生プロジェクト」についてはこちら
沖縄県内の食品ロスは年間6万トンあり、ecoeat那覇与儀店ではそのうち30トンを買い取っています。 まだ全体の 0.05%に過ぎませんが、それだけでも県内300世帯を支援できています。
今後1%、2%と増えていけば、食べ物はecoeatに行けば大丈夫となってくると思います。食べ物の心配がなくなれば、子どもの勉強や教育について考える余裕が出てくると思うのです。
現在の教育の仕組みでは、中学生くらいまでにある程度の学力をつけておかないと、高校に進学できなかったり、進路が狭まってしまいます。勉強や将来について考える時間を取るためには、食べ物には絶対に困らない、その心配はしなくていいという仕組みを作っていかなくてはと思っています。
また、啓発活動にも力を入れており、学校などで講演を行っています。今までは単発の講演が多いのですが、定期的に行うことで、その地域の子どもたちには食品ロス削減の意識が浸透していて、スーパーでは賞味期限が近い商品を選ぶ手前取りが当たり前になる、目に見える変化が生まれてくるのではないかと願っています。
団体情報
【食品ロス削減ショップ ecoeat那覇与儀店】
○所在地:〒902-0076沖縄県那覇市与儀 368-17
○TEL:090-3325-9099
○公式サイト:https://ecoeatokinawa.ti-da.net/
【「おきなわSDGs プラットフォーム」に関する問い合わせ】
おきなわSDGs プラットフォーム事務局|E-mail: platform[@]okinawa-sdgs.jp