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お知らせ

【事例紹介】“おいしい幸せ”から繋げるSDGs。-前編-

REPORT / 2022.12.04

今回は、「おいしい幸せ」を合言葉に沖縄県内でパンなどの製造・販売を行うオキコ株式会社の活動をご紹介いたします。

オキコ株式会社


安全本部 品質安全室/課長
國吉 一誠さん (写真右)

マーケティング部/次長
大城 修二さん (写真左)

■オキコ株式会社について

 オキコ株式会社は1947年に沖縄興業株式会社として創業。瓦の製造業から始まり、その後、食の多様化など時代のニーズに合わせて菓子や麵、牛乳の製造・販売などを行い、1960年にオキコ株式会社に商号変更。72年からはパン製造を手掛けています。
 「おいしい幸せ」を合言葉に新鮮で多様性に富んだ食品をお届けし、「安全・安心・美味・健康」を心がけ、地域に愛される製品づくりを目指しています。2022年にはパン製造開始から50周年を迎え、今後も良い製品をつくり続け、未来へ向けた地域社会の発展に寄与するために取り組んでいます。


■SDGsの取組み強化へ向けた「SDGs推進委員会」の誕生

 オキコの活動理念の一つとして、「われわれは 職場を通して社会に奉仕する」というものがあります。実は、「SDGs」という言葉が普及するずっと前から、私たちは食品の廃棄をなくすための取組みを行なっていました。昔は全ての商品が委託販売で、お店の棚を借りて商品の販売を委託し、期限が来たものは返品されていました。当然、返品されたものは廃棄になってしまうので、その問題を解決するために養豚の飼料として再利用してもらっていました。その他にもSDGsの先駆け的な取組みとして、市町村と協力して行なっている「Yummy!UCHINA(ヤミー!ウチナー)地域応援プロジェクト」といった地域活性化に向けた企画も、行なっておりますが、取り組む内容が偏ってしまったり、部署によっては取組みが活発でなかったりということがありました。そこで2022年1月「SDGs推進委員会」を立ち上げ、心機一転、会社全体はもちろん、個人でも学んで考えてもらいながら、多種多様なSDGs活動に積極的に取り組めるように進めています。

 SDGs推進委員会では、各部署から代表を集めて、部署ごとのSDGsへの取組み内容の共有や、今後やってみたい取組みについて議論しながら企画を進めています。例えば、ビーチクリーンをやりましょう!といったボランティアに関することや、青少年の健全育成や、子ども達の貧困問題に関する取り組みの支援など、この会議で取り上げながらバックアップしています。SDGs推進委員会の発足により、以前よりもSDGsに関する取組みの幅を広げることができるようになりました。


■従業員の声を形にするダイバーシティ&インクルージョン推進委員会

 2020年からはダイバーシティ&インクルージョン推進委員会も発足し、社員の声を取り入れていく活動も行なっています。もとは女性社員メンバーで始まった集まりで、その時は、女性の困りごとを解決するひとつとしてサニタリーBOXを設置しました。

 そこから徐々に若手社員や男性の管理職にも声を掛けるなど、その時ごとに話したいテーマを決めてさまざまな部署からメンバーを集めています。会議を行うにあたり、従業員にアンケートをとることが多く、その中の要望を議論して社内に取り入れています。
 例えば、食堂がキレイな方が良いという声があったため、食堂を改装して従業員の食べる幸せのサポートを行ったり、健康意識を高めるために産業医の先生を呼んで健康セミナーを開いたりして、従業員の働きやすさや健康づくりを叶える取組みとして血圧計を社内に設置しております。現在は、健康セミナーを含む年4回の各種セミナーを開催し、スポーツ大会なども予定しており、さらに今後はうちなー健康経営宣言の取得も目指しています。

写真:改装した食堂/サニタリーBOX

 また、従業員の中にはインドネシアの実習生が約100名ほど在籍しています。みなさんある程度日本語の勉強はされてくるのですが、より効率的に業務を覚えてもらうために動画を使ったり、母国の言葉に翻訳したりするなどの工夫をしています。実習生は年に1回、惣菜やパンの試験があるのですが、全員が資格を取れるようにサポートし、ダイバーシティへの取組みも強化しているところです。

写真:インドネシア実習生の社員教育の様子


■成長カード

 オキコでは年に1回、全従業員に成長カードを記入してもらっています。これは、食品会社としての食品安全目標を会社だけでなく、従業員一人ひとりにも考えて欲しいという思いから始まったものになります。毎年、各自で自己評価を行ってもらい、振り返る時間を設けることでそれぞれの意識改革を目標としています。成長カードには、「おいしい幸せ」や「食品安全方針」など、自身で考えてもらう項目がいくつかあるのですが、2年前からは、SDGsの欄も設けています。でも当初は、「何を書けばいいのかわからない」と困惑する従業員が多かったため、初年度は「SDGsについて考えることから始めましょう」ということにして、次年度から各自の目標を書いてもらうようにしました。SDGsの欄を儲けたことで、従業員の意識も少しずつ変わってきているように思います。例えば最初は、マイバッグを使うなど身近で小さな目標を書いていた従業員が、フードロスを無くして社会に貢献するという大きな目標を立てるようになりました。この取組みが、一人ひとりが考え、アクションを行うきっかけになっているのではないかと思います。

写真:掲示される従業員の成長カード/個人が記入する成長カード

 ※後編記事は12/18の公開を予定しています。

オキコ株式会社

所在地:〒903-0203
沖縄県中頭郡西原町字幸地371番地

TEL:098-945-5020
FAX:098-946-4564

HP(https://okiko.net